番組表

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放送内容

人形師かける!  ~父と子の追い山笠やま

創業1917年、福岡市で105年続く中村人形。先細りが懸念される業界において、家族の記念日や節句に、と注文が相次ぐ人形師一家…博多人形らしからぬ作風が持ち味です。4代目・弘峰ひろみねさんは「江戸時代の人形師が現代にタイムスリップしたら」という発想で、野球選手やレスキュー隊、独特の紋様をあしらった動物など独自性の高い作品で人気を博しています。父で3代目の信喬しんきょうさんは、天正遣欧少年使節の作品をローマ教皇に献上するなど世界的に活躍、工芸展で数々の賞を受賞しています。信喬さんは「先代と同じものを作らない、変化することこそが中村人形の伝統だ」と語ります。博多の人形師の最高の名誉は博多祇園山笠ぎおんやまかさを作ること。数が限られた「山笠やまかさ」ですが、親子それぞれに制作の依頼が…。息子に依頼されたのは、まつりのフィナーレに博多の町をかける「山笠やま」。土台から制作するため、力量が問われます。なかでも弘峰さんが作るのは「一番山笠やま」と呼ばれる祭りの成功を左右する責任重大な山笠やま
題材は福岡藩初代藩主・黒田長政。福岡の街を率先する、という意味合いを持っています。そして長政の背合わせに父である黒田官兵衛の人形も作ることに。完成した山笠やまを、父・信喬さんはどんな思いで見つめるのか…。息子・弘峰さんは、自ら制作した一番山笠やまを担ぎ、何を思うのか…。親子でありながら師弟、ライバル、仲間…と多くの関係性を持つ二人の濃厚な絆を通し、100年4代に渡り受け継がれた人形師親子に迫ります。